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フリーアドレスへの道

~The Load of Free Adress~

3.ワーキング・デザイン1

オフィスの課題は明確化した。イメージも何となくわいてきた。フリーアドレスを具現化するための準備が始まった。

 まず、絶対条件である各自パソコンのノートブックPC化。社長承認は取れている。後は実行のため、総務部との日程調整。ソフトなどPC内の入替えも含め全員分終わらせるのに1カ月との回答あり。この回答に合わせ、全体のレイアウト変更を2月25日と決定。そこに向けてすべてを逆算したスケジュールを立てることとした。

レイアウト

フリーアドレスを成功に導くにあたってレイアウトは大きなウエートを占める。デザインを作成するにあたり、いくつか条件を決めた。

・緑を増やし、開かれた明るい空間

・社員は基本3Fに集約し仕事する。

・2Fには多目的解放スペース(打合せ、集中席、休憩場所など)

・2Fの半分はキャビネット収納スペース

・機密事項、個人情報を扱う総務・経理部門の席配置

・キャビネットの有効活用(2F、3Fでの区分け)

・配線レス

・個人ロッカーの設置

など。

初めに各部署における3Fキャビネットの数量を決めた。

総務部1、不動産部4、建物管理部4、会計課2、企画部1、工事部1

これらを事務所の奥側にまとめて配置。理由として、部署のキャビネットはまとめて置かなければ生産性が悪くなる。しかし、キャビネットを部署ごとに離して設置するとフリーアドレスとは形だけで、各部署の社員がキャビネット近くに集まって座るようになる。それを極力避けたいと考えていた。

 机の配置が一番悩んだ。社員全員がコミュニケーションをとれ、仕事を楽しくできる配置はどのような形だろう?考え抜いた結果、2列に向い合わせ長く並べるレイアウトとした。

これで、部署関係なく座ることができ、社員同士が顔を向き合わせ、笑顔で話しながら仕事ができるはずだ。

 これにプラスして奥のデットスペースには、機密事項を扱う総務の席。入口側のデットスペースにはモニターも使える集中しやすい席を配置した。後は入口側に個人ロッカーを人数分設置する。

 2Fはまず奥にキャビネットを並べる。個人情報を扱う会社として、これに考慮した形だ。入口側にはソファーやマッサージ機を置き、リラックスできるスペース。個人机を設置してある集中席。会議用テーブルも設置し、仕事にも休憩時にも多様に使える場となるようにした。休憩時にキャビネット裏の閉鎖空間が食事する場所になっていたが、よりオープンな形を考慮した。

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デスク選び

先にも述べたがイスは最先端(アーロンチェア@ハーマンミラー)のものを導入している。機能、デザイン共に申し分なくでも続けて使用することとした。問題は机である。

フリーアドレスである以上、机の周りには何も置いて帰れない。次の日には違う人が座るからである。その為、今までの事務机とは違い引出しの無い机を選ぶ。ならサイズはどのように決めればよいのだろうか?

 一般的な事務机のサイズは幅1400mm(仕事個人有効幅)であるが、引出し部分を除くと約700mm(人が動ける幅)である。今回の机の幅は1000mmとした。理由は下記の通りである。

・ノートPCにより配置を自由にできるため机を有効に使えるようになること。

・一人分の書類を十分に置くスペースは確保できると仮定

・机稼働率により空いていれば隣の席も使うことができること。

・もし十分なスペースが必要な場合は2Fを使用することができること。

後は社員の対応力と工夫に任せるが、現存のデスクより多様性が増えている

 机の引き出し代わりになるのは、個人ロッカーである。個人ロッカーのサイズは机の引出し部分と同等とし、各ロッカーにポスト機能がついているものとした。これは、個人の机が無くなるため、各人の郵便や書類を渡す際に本人通しが直接渡さなければならないという問題を改善するためである。その他テーブルなどは今あるものから選択し、配置を決めた。

IMG_3608_edited.jpg

何事でもそうであるが、何かを進める上で視覚化することは重要である。フリーアドレスのプロジェクト(オフィスレイアウトの変更)を進める上でも“絵を描くこと”でメンバーのイメージが共有され、いろいろなことが具体性を増した。

レイアウトと机が決まったことは大きな前進であると同時に、問題も浮き彫りになった。以後、これらを解決するために悪戦苦闘することとなる。

5フリーデスク実現へ

6レイアウト変更工事

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